星空・アイスキャンドル・宿場…家族と楽しみたい木曽の冬おすすめ5選
奈良井宿や妻籠宿にしんしんと降り積もる雪の風情。きらめく満天の星。氷雪を彩るライトアップやイルミネーション……。2020年は残念ながら多くのイベントが中止となってしまいましたが、一日も早く平穏な日々が訪れることを願って、歴史の趣と美しいシーンが広がる木曽の冬を、写真の数々から振り返ります。
目次
- 息を呑むほど美しい木曽の星空を見上げる旅
- 氷雪・氷柱氷瀑、大自然の芸術を写真に収める旅
- 灯火をめぐり、家族との思い出を記憶する旅
- 「木曽路 氷雪の灯祭り」フォトギャラリー&2021年の開催情報
- 雪上のグランピング、温泉、夜空を満喫する旅
- フォレストドーム木曽駒高原
- ねざめホテル
- 駒の湯
- 旅館やまかの湯
- つたや季の宿 風里
- 御宿大吉
- ホテル富貴の森
- 木曽の冬体験で、家族の思い出をつくる旅
- 「開田高原」でスノーアクティビティ&乗馬体験
- 「ふるさと体験館きそふくしま」で郷土体験
- 「田立和紙の家」で匠みの技を体験
息を呑むほど美しい
木曽の星空を見上げる旅
開田高原から望む御嶽山と星空 ©︎川本 智
「木曽馬の里」のコナラと星空©︎川本 智
「桃介橋」のライトアップとオリオン座©︎川本 智
福島宿と星空の風景。
2016「氷雪の灯祭りフォトコンテスト」優秀賞『時は流れる』早川 幸夫
呼吸をするたび鼻の奥にツンと感じる冷たい風。木曽の美しく澄んだ冬の空気は、月や星をより美しく見せてくれます。宿場町の趣ある町並みで、遮るものがなにもない大自然のなかで、しんしんと降り積もる雪景色のなかで……。木曽の旅の途中、ふと夜空を見上げると目に映る満天の星は、はるか昔にこの地に生きた人々が見た景色かもしれません。そんなロマンを感じさせる木曽の夜空を眺めていると、時間が経つのも忘れてしまいそうです。
星空を映す⽔鏡、木祖村「あやめ公園池」にて©︎坪井 祐
美しい白樺と星空を望むやぶはら高原©︎坪井 祐
古き良き建造物や町並み、大自然を歩み見上げる星空。静けさに包まれながら、輝く夜空を見上げる贅沢なひとときが、木曽には残されています。
氷雪・氷柱氷瀑、
大自然の芸術を写真に収める旅
2018氷雪の灯祭りフォトコンテスト特別賞「点火完了待ち」 (開田高原)©︎川本 智
-10度を下回ることもある木曽の冬では、自然がつくり出す氷のアートを見ることができます。寒さのピークを迎える1月後半から2月にかけては、滝や川の岸辺を流れる地下水が凍り、氷柱氷瀑が現れます。陽の光を浴びた氷雪も、夜の闇のなかで青白く広がる氷の景色も、どちらも壮観。思わずシャッターを押してしまうほどです。毎年の気温によって、さまざまな形を浮かべる氷の彫刻。木曽の冬が生み出すこの場所だけの特別な風景が広がります。
夜景に輝く白川氷柱群©(一社)木曽おんたけ観光局
「エメラルドグリーンに透ける「阿寺渓谷 犬帰りの淵」©大桑村
「小野の滝」の氷瀑©上松町
恋路峠から望む野尻地区の冬景色©川本 智
氷雪が作り出す白銀の世界。木々とのコントラストも相まって、まるで絵画のよう。ピンと張りつめた空気のなか、思わず足を止めてしまう景色の連続。五感で冬を感じる旅を木曽で。
灯火をめぐり、
家族との思い出を記憶する旅
2016「氷雪の灯祭りフォトコンテスト」優秀賞『ちいさな輝き』 (福島宿)池田 亜沙美
奈良井宿、妻籠宿など古き良き風情を今に残す町並み。例年の冬の木曽では、雪で光り輝く銀世界に花火が上がり、街のいたるところに氷のキャンドルが灯されます。まるで絵本の世界のような景色を、大人はもちろん子どもたちも目を輝かせて見つめます。2021年は規模縮小・開催中止エリアも多くありますが、訪れた際には1日も早く平穏な日々が訪れることを願いつつ、幻想的な世界に思いを馳せてみませんか。
「木曽路 氷雪の灯祭り」2021年1月下旬から2月中旬
開催エリアのお知らせ
福島宿でおこなわれます。
*新型コロナウイルス感染拡大予防対策を実施し、規模を縮小しての開催となります。
*状況によっては、開催地区においても日程変更または中止となる可能性があります。
*「フォトコンテスト」「振る舞い」などの実施を見送ることにいたしました。
開催中止エリアのお知らせ
以下のエリアでは今回は開催中止となりました。
木曽町黒川、木曽町開田高原、大桑村、王滝村、塩尻市奈良井宿、塩尻市贄川宿、木祖村薮原宿、上松町、南木曽町妻籠宿、馬籠宿、宮ノ越宿
2018「氷雪の灯祭りフォトコンテスト」優秀賞『ここにしかないもの』 (奈良井宿)太田 周作
2019「氷雪の灯祭りフォトコンテスト」特別賞『灯火の街』(福島宿)大江 雅史
2015「氷雪の灯祭りフォトコンテスト」優秀賞『灯に染まる川』(福島宿)大内 貴裕
2017「氷雪の灯祭りフォトコンテスト」最優秀賞『氷雪散歩』 (大桑村)細田 博昭
2016「氷雪の灯祭りフォトコンテスト」最優秀賞『ジャスト ヒット』 (奈良井宿)荻山 清和
2019「氷雪の灯祭りフォトコンテスト」大桑村賞『氷雪とわたあめ』 (大桑村)細田 博昭
2017「氷雪の灯祭りフォトコンテスト」優秀賞『小雪降る妻籠宿』 (妻籠宿)小久保 英夫
2018「氷雪の灯祭りフォトコンテスト」最優秀賞『灯街道』 (馬籠宿)荻山 清和
2019「氷雪の灯祭りフォトコンテスト」最優秀賞『宿場を彩る』 (奈良井宿)早川 幸夫
2019「氷雪の灯祭りフォトコンテスト」妻籠宿賞『宿場の灯りに誘われて』 (妻籠宿)鈴木 典久
江戸時代に中山道六十九次として栄えた宿場街と、街並みをあたたかく灯すアイスキャンドル。神秘的な夜の世界が明けた朝には、美しい日の光が差し込む空間も。古えの風情を満喫する旅を楽しみながら、大切な人との思い出を深めてみませんか。
妻籠宿にある「脇本陣奥谷」の囲炉裏と差し込む⽇。陰影の美しさに、⽇本の美を感じてみませんか©妻籠観光協会
しんしんと降る雪と宿場の風情(妻籠宿)©川本 智
灯りを眺めた朝には、おごそかな美を体感(妻籠宿)©川本 智
あかりに灯された木曽路の宿場を巡る
*2021年は状況によって、「木曽路 氷雪の灯祭り」の開催予定地区においても、日程変更または中止となる可能性がありますので、
ご不明な点は「木曽観光連盟事務局」 0264-23-1122 までお問い合わせくださいませ。
雪上のグランピング、温泉、
夜空を満喫する旅
上松町にある「ねざめホテル」の竹と光の演出 ©︎木曽観光連盟
木曽の旅は風景を楽しむだけにあらず。贅沢なグランピング体験や、宿から望む絶景の星空、そして冷えた体をあたためる温泉など、木曽の冬を満喫する旅におすすめのスポットを紹介します。イルミネーションや星空体験ツアーなどを主催している施設もあるので、木曽を訪れる前にぜひチェックしてみてください。
雪原のグランピングから星を望むin フォレストドーム木曽駒高原
手軽で快適なアウトドア体験として人気のグランピング。木曽駒ヶ岳の麓にある「木曽駒高原 森のホテル」に併設されたグランピング施設「フォレストドーム」では、ホテルともキャンプとも違う特別な体験ができます。ポーランドから輸入した2つのドーム型テントは、天窓つき。ベットから星空を眺める贅沢な時間も、囲炉裏デッキで焚き火を囲むゆったりとした時間も、どちらも満喫できるラグジュアリーな宿泊体験を。
プライベート空間が確保されたドーム型のテントと、焚き火を囲んでBBQを楽しめるウッドデッキで贅沢なひとときを
©︎木曽駒高原 森のホテル
キャンプでありながら、まるでホテルのようなラグジュアリーな空間。特別な非日常を味わうことができます©︎木曽駒高原 森のホテル
キャンプと合わせて、ホテル内にある和漢薬を浮かべた薬草風呂を楽しめるのもうれしい©︎木曽駒高原 森のホテル
竹のイルミネーションに包まれるin ねざめホテル
赤沢自然休養林や寝覚の床など、上松町の観光拠点として人気の「ねざめホテル」。例年12月中旬から3月中旬の冬の間は、竹を使った手づくりのイルミネーションが催されます。上松町の名物として地元の人にも愛される光景です。星空と竹イルミネーションの優雅な灯りのコラボレーションを楽しんだら、館内にある天然の薬石を原料とした人工温泉「トロン温泉」もおすすめ。体の芯からあたたまり、幸せな眠りへと誘います。
*当面の間、毎週土曜・日曜は、日帰り入浴定休日となります(2020年12月現在)
ねざめホテルの冬の風物詩でもある竹のイルミネーション©︎野田光雄「竹の灯り」
上松町の観光に便利な国道19号線に位置するホテル。名勝「寝覚の床」を見下ろし、季節の移ろいを感じられます©︎ねざめホテル
全26室の各部屋には、ところどころに木曽の名木・木曽ヒノキを使用。ゆったりとした時間を過ごせます©︎ねざめホテル
満天の星をさがして夜の森へin 木曽古道 ぬくもりの宿 駒の湯
木曽山脈の懐に抱かれ、かつての木曽古道にひっそりと佇むのが「駒の湯」です。日々の自然の呼吸を感じるかのようなその場所は、訪れる季節によって表情を変え、町の喧騒から離れたゆったりとした旅におすすめです。宿自慢のお風呂は、内湯は自家源泉の鉄鉱泉で冬でも体の芯から温まると評判、露天風呂は木曽に古くから伝わる薬草を効果的にブレンドした薬草風呂で、その香りが心もリラックスさせてくれます。夕食には山や川の幸、木曽の郷土料理も含めた創作料理が用意され、木曽牛ステーキの特別なプランも選べます。
そして駒の湯ならではの食後の楽しみは、一年を通して天気がいい日に開催される「星空ツアー」。10年以上このツアーガイドをしているスタッフの案内で夜の森へ。視界いっぱいに広がる星に圧倒されること間違いなし。手が届きそうなほどはっきりと浮かぶ満天の星を望める、特別な星空体験です。
双眼鏡の貸し出しや、時期によっては天体望遠鏡を使って天体観測をしたりと内容も充実しています。冬の寒空の下、しっかりとした防寒対策をしていくと、心ゆくまで星空を望むかけがえのない思い出づくりを楽しめます。
木曽駒ヶ岳の麓、大自然の中で四季の移り変わりを感じるくつろぎの宿「駒の湯」©︎駒の湯
木曽ヒノキ造りで楽しむ天然温泉。体の芯からあたたまるお湯として昔から木曽の人々に愛されています©︎駒の湯
美味しい食事と広いお風呂、満天の星空を体感したら、温かい部屋でくつろぎのひととき©︎駒の湯
駒の湯から車で約10分。キビオ峠の展望台から見る満天の星は、都会では見られない本物の星空©︎駒の湯
スキーやスノーボードなど、大自然のなかで楽しむアクティビティもいいですが、こんな時だからこそ、大自然に身をまかせて星空を眺めてゆったり過ごす冬の旅もおすすめです。キャンプ場で、温泉から、温かい宿から……。ここでしか見られない冬の景色に包まれながら、ほっとひと息ついて、心と身体を癒す木曽の夜を。
木曽の冬体験で、
家族の思い出をつくる旅
2017「氷雪の灯祭りフォトコンテスト」特別賞『あったかいね』 (開田高原)川本 智
ここまで紹介してきた⽊曽の夜。例年は光の演出によって街並みを美しく照らし出したイベントも、今年は残念ながら開催中⽌となってしまったところがいくつかあります。そんななか、今年開催予定のイベントについて開催状況をまとめました。例年のようにはいきませんが、かつての情景を思い浮かべながら、特別な今年の冬をしっとりと過ごすのも、ひとつの楽しみです。
スノーアクティビティ&冬の乗馬体験in 開田高原原
御嶽山の裾野が広がる開田高原では、豊かな自然を生かしたアクティビティがたくさん。家族一緒に新雪の上で遊べるスノーシューやファットバイクから、焚き火や空中テントでのくつろぎタイムまで。また、木曽馬のふるさとである開田高原でしか体験できない、雪上の乗馬体験も人気です。心地いいリズムに揺られながら、真っ白な世界を駆け抜ける爽快感、そしてふかふかの雪を踏み締める足音の安らぎを感じながら、自然に満たされるひとときを。
木曽馬は雪道も慣れたもの。ゆったりとした速度で進む馬車で自然を満喫
雪国ならではのかまくら体験も。大人も子どももつい中を覗き込みたくなります※2021年の「かまくらまつり」は中止となりました
静かな雪景色の中、焚き火のパチパチと燃える音に癒される雪上キャンプ※2021年の「かまくらまつり」は中止となりました
御嶽山を望みながら新雪を歩くスノーシュートレッキングも人気のアクティビティ
大人も童心に帰る、新しい自転車体験「雪上ファットバイク」も爽快!
廃校で学ぶ木曽のものづくりin 「ふるさと体験館きそふくしま」
地域の人々の記憶を刻む木造校舎。現在は体験学習や人との交流の場所として大切な役割を担っています。年齢・性別に関わらず楽しめる体験プログラムを用意し、木曽の自然の恵みを享受した郷土体験を提供しています。木工・染物・織物、農業などのメニューのほか、地元の季節の味として親しまれてきたすんき漬けや朴葉巻き、味噌づくりなど、地元の味を伝える活動も積極的におこわなれています。
平成9年に廃校となった旧黒川小学校。校舎を愛する地元の人の思いによって平成14年に「ふるさと体験館きそふくしま」として再活用されています
地域の有志の指導のもど、地元産の材料を使ったそば打ちも人気体験のひとつ
ヒノキの香りと手触りを感じながら、自分だけのオリジナル箸をつくる体験もあります
和紙漉き体験in 「田立和紙の家」
木工品やろくろ製品などの産業が古くから根づく南木曽町。田立地域は和紙の里として、江戸時代中期から紙漉きがおこなわれていたといいます。そんな伝統ある田立和紙の技術を多くの人に知ってもらおうと活動するのが「田立和紙の家」。紙漉きのシーズンである冬場になると、丈夫で素朴な昔ながらの和紙の紙漉きを体験できます。冷たい水で丁寧に一枚一枚手づくりする、匠の技を肌で感じてみてはいかがですか。
地元の職人さんから直接指導を受けられる和紙づくり。300年続く伝統の技を学ぶことができます
「氷雪、星空、灯火が彩る宿場町 家族で楽しみたい、冬の木曽旅おすすめ5選」いかがでしたでしょうか。⼤⾃然の雄⼤さ、古い街並みの趣、灯りの幻影など、ここにしかない⾵景と出会い木曽の美しさをいつまでも思い出に残しませんか。⼤切な⼈とのいつもの会話が、このとき限りの特別な記憶になるかもしれません。
⽊曽の旅のこと、新型感染症対策状況など、気になることがあれば、⽊曽観光連盟へお気軽にお問い合わせください。